概要
場所 | 岡山県備前市日生町日生鴻島 |
面積 | 2.07 km2 |
海岸線 | 12.0 km |
最高標高 | 148 m |
最高峰 | 鴻の鳥山 |
人口 | 39人(2015年時点) |
岡山県備前市の日生諸島に属する、海に面し別荘が建ち並ぶ離島。
日生港の南、約4kmに位置する。
2015年国勢調査によると人口は39名。現時点では若干名増加。
島内名所、施設等
亀の浦海水浴場、鴻の鳥山山頂展望台
鴻島神社、御所垣史跡、よろづかげ、にちごえ小島、泊山展望所
備前市立日生西小学校鴻島分校旧校舎(廃校)
現在、町内会管理のもと島内のコミュニティーの場、及び防災避難施設や選挙投票所として使用されている。
交通アクセス
日生港から大生汽船の定期船が1日4便あり、所要時間は約15分。
その他
本村定期船のりば、待合所兼公衆トイレ
出身者
岡千秋(1950年12月7日生) 作曲家・演歌歌手
歴史
延宝7年(1679年)に岡山藩の馬牧場となった後、元禄11年(1697年)に同藩の流刑地に指定された。その後は無人島となっていたが、1927年(昭和2年)に日生町が開墾を奨励し、1930年(昭和5年)より頭島から18世帯が入植したことで再び有人島となった。
入植者たちは、葉タバコの栽培などを行っていた。第2次世界大戦後に入植が本格化し、近年はミカン栽培が盛んとなり、鴻島の北側に位置する曽島へ通ってミカン栽培をしていた例もある。
かつては、島内に日生町立日生西小学校鴻島分校が設置されていたが、1993年(平成5年)に休校し、2017年(平成29年)に閉校した。
海水浴場があり、昭和末期より行われた土地開発で、島内には300軒を超える別荘が建設されている。
取り組み
鴻島中央地区自治会
企画広報担当 中島
この島は岡山県備前市日生町日生に位置し、日生諸島は多くの島々で構成されていますが、その島々に架橋が架けられて陸続きとなり、アクセスが容易となりました。しかし、今もなお未開発のために船が交通手段となっている島が幾つか残っており、鴻島も離島集落のひとつとなっています。
その昔、約35年前に日本中が好景気にみまわれたバブル期、この鴻島もその影響で開発業者の手によって、ロケーションの良さから別荘が次々と建てられ、そしてあっという間にミカンやタバコ栽培が盛んだった田舎の島から一転し、別荘を中心とした、リゾートアイランドに変わっていきました。
たくさんの人が島に訪れ、賑わい、大型クルーザーなどで上陸することもあり、高台には小さな遊園地のような、子供も遊び場もあったようです。
その当時は島の地価もピークで都会と遜色ない金額での取引があったという話もありました。
ただ、それらの繁栄も長続きせずバブル崩壊。開発業者が倒産した事により瞬く間に開発が停止され、今まで管理されていた島の保全などが危ぶまれる事になりました。
その時、そこに残った別荘オーナーたちが力を合わせて有志の自治会を設立し、保全活動を引き継ぐことになりました。
島内のエリアを“中央地区”“大林地区”の二つに分け、自治会を運営することになりました。
それが「鴻島中央地区自治会」の発足のきっかけといわれています。
ただ、自治会活動にも限界があり、例えば購入された別荘の放置や、開発段階でストップされ荒れたままの土地については、個人所有の物件も多く、行政も介入できず、だれも手を付ける事ができない所もあるなど、多くの問題を抱えていました。
そして年月が過ぎ、人々の高齢化や別荘を持つことの価値などが時代とともに変化していき、ますます風化の一途を辿っていきました。しかし、伸びていく木々の伐採や防災活動は人身にも関わる問題故に、今後も継続しておこなわなければなりません。
現在も諸課題を抱えながら、島の住民の方にもご協力いただき、環境が保たれています。
自治会運営においても、高齢化が顕著なため、保全における人員確保が喫緊の課題となっています。
比較的若い方々をこの鴻島に、別荘所有者もしくは住民として定着させるためにはどうしたらよいか、日々考えています。
鴻島には、定期船を迎え入れる大型桟橋、プライベートビーチのような亀ノ浦海水浴場、みかん園など、のどかで美しい場所が多くあります。
訪れる方が増えれば、鴻島で不便になっている定期船増便、インターネット光の開通、廃校になった旧日生西小学校鴻島分校の再利用について、行政も目を向けてくれるかもしれません。
鴻島には少ないながらも宿泊施設が点在し、県内外問わず、海外からもお客さんが来島し、気に入っていただいて毎年リピートされる方が増えています。
これを機にもっと多くの来島者、別荘オーナー、さらにはこの地に定着してもらえる人が増えることを望んでいます。
この鴻島をいつまでも美しく、皆さんの思い出がたくさん作れる楽しい島にしていきたいと思いますので、お力添えをいただきたいと思います。
宜しくお願いします。